石川 義和 展の記録

 

期 間 2019年 11月25日~12月15日


  作者より     石川義和
 仏教はヒンドゥー教やバラモン教など、古代インド宗教に加えて西アジアの神々などを取り入れながら発展した壮大な宗教体系である。
 多くの仏様「如来」「菩薩」「明王」に分類され、さらにその方々を護る神々 である「天」が存在する。
「十二神将」はその中で「天」部に属し、もとは主としてバラモン教系の神々であったが、仏法に帰依して東方の浄瑠璃光世界(浄瑠璃浄土)の教生・薬師如来の護法神となり、過去において如来が菩薩として修業中に頃に、衆生の悩みや苦しみを和らげて悟りに導くために起こした十二の大願・「十二の誓願」を守護する神将といわれている。
 これにより十二神将は薬師如来とともに造られ、通常はこの薬師の眷属として安置されていることが多い。
 また十二神将には十二の月や・方角を交互に司り絶えず衆生を救済するという考えがかなり早くから認められ、さらに「十二」という文字が十二支と一致するためか、十二神将と結びつける考えが生じ、頭部や衣装に十二支の支獣を標識として配した彫像遺品も平安後期からみられ鎌倉時代以降本格的に結びついたと考えられる。
 今回、何よりも所作や形相、容姿、衣装には特段の決まりがなくイメージの自由な飛躍ができた。