尾崎悦子展 -縞の黙示録- の記録

 

期 間 2020年 2月20日~3月8日


  作者コメント     尾 崎 悦 子


 わたしは長年、画面のどこかに縞馬を入れた油彩画を描いてきましたが、アラン・チューリング(英国の数学者)の動物の模様を解く数式との出会いがあり、縞に焦点を合わせて描くようになりました。
 近年、数式に基づく表現に少々窮屈さも感じているところに縞馬の肉体は捨てられ、生のない縞だけ(写真ですが)をたくさん見て、衝撃を受け、同時に墨とリぺル*という新しい素材にめぐり会い、今まで感じたことのない不思議な感覚や生と死にたいする感情が一気に噴き出し、夢中で制作しました。落ち着いてみると、まだ数式にも興味は残っていますし、リぺルの自由なマチエルも手放すつもりはないので、当分「縞」馬からは離れられないと思います。
(*ウエマツ画材店が開発したはじき絵素材)